創業融資の必要性について

今回は創業融資の考え方やメリット・デメリットについて説明し、創業融資の必要性について理解して頂きたいと思います。

経営者の方々に借入したくないと考えている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。創業時に融資を受けるべきなのか?という疑問もあるかと思います。
お金の勉強が普及してこなかった日本では、借金というイメージや利息の支払に対する拒否反応を持ってしまうのも仕方ないと思います。
ただし創業融資にはメリットがあり、事業の継続性からは融資を受けるほうが合理的な場合が多々あります。
それでは創業融資を受けるメリットとデメリットについて説明します。

メリット

①事業資金の安全性、事業成長の促進性

「創業時の資金調達」でも説明していますが、創業時は資金用途が多くあります。創業前から計画的に自己資金を貯めておくことは大切です。当然ながら創業資金を自己資金だけで賄えることが理想ですが、日本政策金融公庫の新規開業に関する調査では、開業費用の平均値は989万円(2020年度新規開業実態調査)とアンケート結果が出ています。
業種やエリアによって必要な創業資金は異りますが、すべてを自己資金だけ賄うことは難しい場合が多いのではないでしょうか。
また、創業後直ちに安定した売上を計上することは難しく、その状況で人件費や家賃などのランニングコストによる支出を工面する必要があります。
さらに適切に余剰資金を確保できている場合は、広告費や設備投資等の先行投資を行うことができます。ホームページやチラシ配布などの集客活動や、設備増設による生産能力の向上を図ることでレバレッジ効果を得ることができるため、事業成長を促進させることができます。

②創業当初の融資は比較的受けやすい傾向がある

創業間もない時期は、特に事業が思い通りにいかないものです。なぜならばお客も少なく、会社のブランドや信頼もまだ低いことから経費ばかり先行し、資金が逓減する傾向にあります。その結果、1年目は損益が赤字になることも多々あります。しかし、融資側が赤字だと分かってしまうといかがでしょうか。もちろん融資を受けにくくなります。
そのため自己資金が目減りしておらず、業績がまだ確定していない創業前又は創業直後に融資を受けておくことがおすすめです。

③返済実績をつくることで、追加融資を受けやすくなる

融資を受けた後に返済原資となる利益を生み出し、適切に返済していくことで融資側からの信用を得ることができます。その結果、他金融機関からの評価も上げることができます。また必要に応じて追加融資を受けられる可能性が高くなります。
事業を順調に運営することができ、更に事業を拡大する場合は設備投資等の資金が必要となります。事業不振の場合においても、事業継続のために資金が必要となるため、創業融資を受けた際は適切に返済しておくことが大切です。

デメリット

①提出書類の準備が難しく、時間が掛かる。

創業融資を受けたい場合は、提出書類を準備する必要があります。創業計画書や資金繰り表などの書類を準備しますが、作成に慣れていない方は多くの時間を要するかもしれません。創業直後は、売上を増やしていくための営業活動や集客に注力したい方が多くいらっしゃると思いますので、顧問税理士や専門家に支援してもらうのも一つでしょう。

今回は創業融資のメリットとデメリットについて説明しました。創業融資を受けておくことで、資金ショートを未然に防ぎましょう。
ただし、自己資金と資金使途をもとに適切な融資希望額を算出し、融資申請することが大切です。説明できない金額を申請してしまうと融資は通りません。また信用情報や過去の経験等の条件も審査上の重要なポイントとなります。
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